銑鉄鋳物の種類


銑鉄鋳物にはどのようなものがあるのか?

高炉で生産される銑鉄と同様に、鉄の中に炭素や珪素を多く含有しており、且つ、銑鉄を原料とし生産されることから「銑鉄鋳物」と称していますが、別名として「鋳鉄」ともいわれています。
この銑鉄鋳物には、その製造方法により「ねずみ鋳鉄」「球状黒鉛鋳鉄」「可鍛鋳鉄」 などがありますが、先ず、その違いについて説明します。

球状黒鉛鋳鉄

ダクタイル鋳鉄ともいい、鋳込み直前の溶湯にマグネシウムやカルシウムなどを含んだ黒鉛球状化剤を添加することによって、先のねずみ鋳鉄で示した黒鉛形状のものが右側の写真のように球状の黒鉛形状に変化します。
強度のない黒鉛が球状で独立しているため、この鋳物は鋼と同程度に、粘り強く強靱な鋳物となります。黒鉛以外の基地組織がフェライト、パーライト、オーステナイトになるに従い、伸び は低下しますが引張り強度は高くなります。
尚、球状化処理した溶湯を長時間そのまま保持した場合、その効果は消失していきます。
従って、球状化処理したら直ちに鋳込み凝固させる必要があります。

球状黒鉛鋳鉄の顕微鏡組織
球状黒鉛鋳鉄の顕微鏡組織

引張り強度…370~800Mpa
伸び…2~20%