鋳造方法


鋳物の生産においては金属地金の溶解や溶湯処理の他に、溶湯を流し込む鋳型が必要となります。この鋳型には沢山の種類がありますが、銑鉄鋳物生産に使用される主な種類を紹介します。

生型鋳造法

生型法は自動車部品など大量生産の工場などで上型、下型の主型に使用されています。
原料として①珪砂 ②粘土(ベントナイト) ③水 ④離型剤(黒鉛)などを添加混錬します。
利点としては

  1. 鋳型から直ちに模型を抜取りでき中子を納め、 主型の型合わせを行うことでそのまま注湯できる。
  2. 鋳物が容易に取り出せる。
  3. 砂が繰返し使用でき、再生処理が簡単。
  4. 材料費が安く、有毒ガスの発生がない。

生型のフローチャート
生型のフローチャート

・CO2 型

無機質自硬性鋳型の代表格で、やや大型の鋳物製品に使用されることが多いようです。
原料として
①珪砂 ②離型剤(黒鉛) ③珪酸ソーダーなどを添加混錬します。
造型後、CO2 ガスを吹き込むことで、瞬時に堅固に硬化します。 問題点は余りに硬いので注湯後の型バラシが困難であることです。

 

・フラン鋳型

無機質自硬性鋳型の型バラシ困難性を解消するために開発されたもので、フラン鋳型有機質自硬性鋳型の代表格となっています。
原料として①珪砂 ②離型剤(黒鉛)③フラン樹脂などを添加混錬します。
造型後は常温硬化し、又、加熱すれば速やかに硬化する性質があります。
更に、注湯後の残留硬度がいちじるしく低く、型バラシが良いという性質があります。

 

・シェルモールド鋳型

シェルモールド鋳型は自動車工業の発展に伴い飛躍的な増産が行われてきました。
主型にも使われることがありますが、主用途は中子用材料となっています。
原料として①珪砂 ②フェノール樹脂などを添加混錬、又は珪砂の表面にフェノール樹脂を被服(レジンコーテッドサンド)
鋳物の金型模型を加熱して、このレジンコーテッドサンドを入れると、金型の温度でフェノール 樹脂が軟化しついで硬化します。注湯後は自然崩壊し、型バラシが良いという性質があります。

・Vプロセス
この砂型は水分、粘結剤及び添加剤を含まない珪砂だけを用い、砂型内を真空状態にするだけで堅固な鋳型を造る方法です。

製造工程を下図に示しますが、定盤と模型の表面に加熱した薄いプラスチックフイルムを覆って金枠を置き、その中に珪砂だけを入れ、更に金枠の上面にもプラスチックフイルムで覆ってから、真空ポンプで金枠内を真空にすれば、大気圧で強固な鋳型が成形されます。
この方法の利点としては

  1. 造型時の騒音、振動、ガス発生が少なく、公害発生が少ない。
  2. 砂に混じり物がなく、砂回収率が高く砂処理装置が簡略化される。
  3. 模型の磨耗が少ない。

 

Vプロセス鋳造法の製造工程
Vプロセス鋳造法の製造工程