フルモールド法で溶鉱炉の模型を造ってみました。(高さ140mm,幅140mm)皆さんも好みの鋳物を造ってみませんか。
- 材料の準備
①市販の発砲スチロール
(小さい模型では柔らかいものでよい)
②発砲スチロール用接着剤
③塗型(黒鉛粉でよい)
④乾燥した砂(7号珪砂)
⑤一斗缶(必要な深さに切る)
⑥カッターナイフ・サンドペーパー - 作り方の手順
①発砲スチロールの粗削り
カッターナイフを使って、各パーツ別に発砲スチロールを切断加工します。
②サンドペーパーによるパーツの仕上げ
粗削りのパーツをサンドペーパーで研磨仕上げします。
③パーツの組み立て
仕上げた各パーツを接着剤を使って組立てます。
溶湯を流し込む湯道、 堰は一番下の土台の部分に取り付けます。更に、各パーツの継ぎ目には発砲スチロールの粉を塗り込み、継ぎ目が判らないようにします。
④塗型の塗り付け
黒鉛粉を水、又はアルコールに溶かし、筆で組立てたスチロール模型の表面に塗 布し、乾燥させます。
(溶湯を流込む湯道の最上面には塗布しません。)
⑤スチロール模型を砂に埋込む
・一斗缶に乾燥した砂を5~10cm程度入れ一斗缶の外を静かに叩いて砂を絞め固め、更に、その表面を平らにします。
・その上にスチロール模型を置きます。
・模型が半分ほど隠れる程度に砂を入れ、一斗缶の外を叩いて砂を絞め固めます。
この時、模型が歪んでいないことを確認 します。
・模型の上段まで缶の外を叩きながら砂を充填し絞め固めます。(溶湯を流し込む湯口の最上面は砂から出しておきます。)これで模型の準備は完了です。
⑥溶湯の流込み
溶湯を湯口から注入します。
冷却後、砂から取り出し、砂、堰、湯道などを除去し、塗装して完成です。この例では共晶成分の銑鉄鋳物 に湯流れ性を考慮し、燐を0.3%程度添加調整しています。
スチロールによるパーツの作成
組立後のスチロール模型
完成した溶鉱炉模型鋳物